子どもの気持ちを知ろうとしていなかった自分を反省するばかりでした
宇佐美 ナツミさん(43 歳)
参加プロジェクト:Ethics Fan Meeting2025、春。

小学生の息子が、朝腹痛を訴えるようになり、しばらくすると毎朝訴えるようになりました。
病院を受診すると、起立性調節障害と診断され、授業にはほとんど出られなくなりました。病院でもらった薬は効かず、毎朝の腹痛に加え、足は力が入らずなかなか起き上がれなくなりました。
ある日、帰宅すると息子がじっと私の顔を見つめ、ぽつりぽつりと学校での辛かったことを泣きながら話し出しました。「よく話してくれたね」と言い、それ以来学校でのことをよく話してくれるようになりました。
初めて耳にする随分前の出来事をたくさん聞いて、子どもの気持ちを知ろうとしていなかった自分を反省するばかりでした。
3 か月程たった頃、息子の病状は改善してきたので、先生から勧められていた相談室へ登校させました。久しぶりの登校に「お腹が痛い」と躊躇し、通学路で何度も足が止まる息子を励ましながら、ゆっくり歩いて学校に行きました。相談室へは、クラスの友達が来て「一緒に遊ぼう」「一緒に給食を食べよう」と声をかけてくれました。
少しずつ息子の病状は治まり、今では毎日元気に登校しています。普通に学校生活を送れていることは当たり前ではないと感謝しています。