オトメの天敵「冷え」の季節到来!
今号も高尾美穂先生に「冷え対策」についてうかがいました。


「冷え」てる状態って?

寒い季節も「わたし寒さ感じなーい」と薄着の冷え子さん、「わたしは冷え性だから」と何枚も重ね着して防寒する冷え美さん。外気温が下がれば、体の表面に触れる空気が冷たくなるのは冷え子さんも冷え美さんも同じこと。「冷え」は、それを不快に感じるか・感じないかの違いです。

「冷え」ってもしかして病気なのかな⋯⋯と、不安に思う人もいるかもしれませんが、実は、冷えが直接的な原因となって病気や体の不調につながることはありません。冷えを不快に感じる、つまり冷えに対するストレス反応で、胃腸の働きが落ちたり、精神的な苦痛を感じて不調につながるケースはあるといえます。

「温め」のカギは筋肉

寒さを感じた時、体を一番効率的に温めることができる臓器は筋肉ですが、そもそも女性は男性に比べて筋肉量が少ないため、冷えを感じやすい人が多いかもしれません。

また、40代・50代になると、代謝が落ちて脂肪量が増加することに加え、肩や膝などの関節痛などが理由で体を動かさなくなる人が増えてきます。そうすると、本来動かせていた可動域が狭まり、さらに血流が悪くなるという負のスパイラルが起こってしまいます。

寒くなればエアコンをつければよい現代ですが、簡単なストレッチをしたり、冷たい飲み物の摂取を控えるだけでも、適度な体温維持に効果的です。

〜『冷え』によっておこりやすい不調の例 〜
皮膚の不調:肌荒れ・蕁麻疹(じんましん)
身体的な不調:肩凝り・腰痛・関節痛
婦人科系の不調:月経困難症・月経痛・不正出血
自律神経系の不調:頭痛・めまい・耳鳴り
精神的な不調:不眠・イライラ・憂うつ
消化器官系の不調:食欲不振・便秘・下痢・腹痛

冷え子冷え美もすぐできる日常の「冷え対策」

飲食物も適温摂取の習慣を

口から入れる飲食物は、常温または温かいものを選ぶと、体温が急激に下がるのを防ぐことができます。コンビニでも常温や保温された飲み物が売られていますので、うまく利用して、体温を適温に保つようにすると良いでしょう。また、甘い飲み物は脂肪として吸収されやすいので、多量摂取は控えるようにしましょう。脂肪が厚くなると、インナーマッスルが発達していても、体の外側についた脂肪が保冷剤のようになって体を冷やしてしまうため、注意が必要です。

体を温める食べ物としては、しょうががオススメです。しょうがはその効果が実証されているものですので、お湯で割って飲んだり、味が苦手な人は料理に使用すると効果的です。

「ラクゆる養生ごはん」でもご紹介していますので、参考にしてみてください。

足首やおなか周りを冷やさない

寒くなると厚手の靴下を履きたくなるかもしれませんが、足の裏は体全体の温度を調節する部分なので、できるだけあけておくほうがよいでしょう。就寝時も、足から放熱することで深い眠りに入ることができます。

はだしのまま、レッグウォーマーや腹巻きを補助的に利用して、足首やおなか周りを温める工夫をするとよいでしょう。手首や足首は血管が集中しているため、温めることで血液のめぐりが良くなり、体内で作られた熱が全身へ行き渡りやすくなります。レッグウォーマーは保温効果に加え、足のむくみ解消にも役立ちます。

高尾先生愛用グッズ IONDOCTOR®レッグウォーマー https://iondoctor.com/products/legwarmers

熱を運ぶ適度な筋肉をキープ

上腕二頭筋や大腿四頭筋のような大きな筋肉はポンプの役割をします。大きな筋肉で生まれた熱が血管を通って、指先や足先など末端の小さな筋肉まで運ばれていくため、冷えを感じにくくなります。そうは言っても筋トレは苦手⋯⋯という人は、肩をまわすだけでもよいでしょう。

特に肩甲骨は、そこにつながる17種類の筋肉を同時に動かすことができるので、軽く数回まわすだけでも可動域が広がり、上半身全体の血流がよくなるのを実感できます。過度な筋トレをする必要はありません。無理をせず、少しずつでも毎日続けることがポイントです。

1分で体ポカポカ! 温活ストレッチ

それぞれのストレッチを1日1分ずつ。無理なくできる回数で続けましょう。

①両腕を伸ばして
②肩甲骨を内側に引き寄せるように曲げる

①腿をあげてあげた腿と同じ方向に上半身をねじる
②反対側も同じように

足の指に手の指を絡ませて温める

高尾美穂

高尾美穂

たかお・みほ 産婦人科医・医学博士・産業医。女性のための総合ヘルスクリニック「イーク表参道」副委員長。働く女性の産業医として内閣府男女共同参画局・人事局などで職員研修を担当。長年ヨガを愛好し、多くのヨガインストラクターを指導。YouTube「高尾美穂からのリアルボイス」では女性のお悩みに答え、楽に生きられる考え方を配信している。

text by 谷美樹 illustration by kanehara yuka

この記事は有料記事(500円/号)です

購入すると「アメリカーノ号」の全記事をお読み頂けます。

すでに購入済みの方はログイン