新しい明日を創るための自分磨き おとなの習い事 中国茶のヘッダー

大人の習い事として昨今人気が高い、中国茶。
日々の生命の愉しみから茶のプロとしての資格取得まで、さまざまな目的で学ばれています。
奥深い中国茶の入門編として、初心者向けの講座に参加し、その世界に触れました。


緒方 未紗さん

緒方 未紗さん

おがた・みさ webディレクターとして活動し、昨年からはフリーランスになり、日々新しいことにチャレンジしている。今回は以前から関心があった中国茶に挑戦。

まずは茶の色や香りを確かめてから試飲。1煎目から、龍井茶の青々とした爽やかな香りが感じられる
まずは茶の色や香りを確かめてから試飲。1煎目から、龍井茶の青々とした爽やかな香りが感じられる
透明なグラスなので、中の葉がジャンピングしている様子がわかる
透明なグラスなので、中の葉がジャンピングしている様子がわかる
シャンパングラスに茶葉と湯を直接入れて飲んだ龍井茶。茶の芽の先端を摘んだ茶葉で、細長く美しい形状がよくわかる
シャンパングラスに茶葉と湯を直接入れて飲んだ龍井茶。茶の芽の先端を摘んだ茶葉で、細長く美しい形状がよくわかる

中国茶に必要な道具

中国茶を象徴する茶器が、ふたが付いた。この中で淹れた茶を茶杯へ移して飲むか、直接蓋碗で飲む場合もあります。磁器の蓋碗に対し、茶壺は素焼きで茶の香りが付着しやすいため、茶葉の種類によって使い分けましょう。蓋碗や茶壺で淹れた茶は、いったんへ移してからに注ぎます。また、「サロンドシャンティ 香茶苑」では、湯を下へ流せるようすき間が空いた、茶盤が天面にはめ込まれた台を使っています。

中国茶にかかる費用

「サロンドシャンティ 香茶苑」の場合

中国茶体験レッスン…9980円〜
おもてなしの中国茶レッスン(月1回/計20回)…13万円
中国茶アドバイザー/インストラクター(中国茶指導老師)資格取得(計12回)…15万円
香茶苑認定講師養成講座…12万円
入会金…1万円

心と体を癒やし、知識も深めてくれる中国茶

今回の体験者、緒方未紗さんはフリーランスのwebディレクターとして今年独立したばかり。以前から中国茶に興味があったそうですが、多忙のためなかなか触れる機会がありませんでした。

「サロンドシャンティ香茶苑(こうちゃえん)」を主宰する磯部(いそべ)優子さんは「忙しい日々の中で体感できる、リフレッシュの一つとして中国茶を取り入れている人が多いですよ。お茶を味わうだけではなく、淹(い)れている時間や音も心身をリラックスさせてくれます」と、魅力を語ってくれました。

5000年の歴史を有する中国茶は2000種類もの銘柄があるとされ、多種多彩。それぞれの特徴を通して中国の歴史や文化も知ることができ、知識が広がります。

12年熟成された老白茶の茶葉。専用のナイフを使ってかたい塊からくずすように取り出す
12年熟成された老白茶の茶葉。専用のナイフを使ってかたい塊からくずすように取り出す
淹れた後に開いた茶葉をめでるのも楽しみの一つ。乾燥する前の、本来の葉の形状がわかる
淹れた後に開いた茶葉をめでるのも楽しみの一つ。乾燥する前の、本来の葉の形状がわかる

5種類の飲み比べで多種多彩な味わいを体感

中国茶は製造工程によって、緑茶、黄茶(きちゃ)、黒茶(くろちゃ)、白茶(はくちゃ)、烏龍茶、紅茶の6つに分かれます。初心者向けの体験では、磯部さんが淹れてくれる5種類を飲み比べします。1種類目は、浙江(せっこう)省で採れた緑茶の龍井茶(ろんじんちゃ)。なかでも3月下旬~4月上旬の清明節(せいめいせつ)の前に収穫された新芽です。こちらはオーストリアのグラスメーカー「ロブマイヤー」のシャンパングラスで試飲しました。

「茶杯はもともと酒器でしたし、浙江省ではグラスで茶を飲む習慣があるので、茶器にこだわらず気軽に楽しんでください」(磯部さん)

2種類目は茶葉に花の香りをまとわせる作業を13回行ったという、福建省(ふっけん)の茉莉花茶(ジャスミンちゃ)。ここからは蓋碗と茶杯を使用しました。湯で温めておいた蓋碗に茶葉を入れ、蒸らしてから湯を注ぎ、ふたをずらしていったん茶海へ注ぎ、茶杯へ。中国茶ならではの茶器や所作の美しさが目を引きます。種類にもよりますが、中国茶は何煎でも淹れられて味や香り、色の変化が楽しめるのも魅力です。

「とてもすがすがしくて爽やかな香りですね。私は2煎目が好みでした」(緒方さん)

次の福建省の老白茶(ろうはくちゃ)は、円盤状にかためて熟成した白茶。3年たつと薬、7年たつと宝と言われていますが、今回は2013年産を試飲しました。熟成感が楽しめるのも、中国茶のおもしろさです。

4種類目は広東(かんとん)省の英徳(えいとく)紅茶。こちらはティーポットの原型とされる、茶壷を使って淹れました。最後は雲南(うんなん)省の普洱茶(プーアールちゃ)。1999年産と、26年熟成されたもので、深い味わいが感じられました。

「茶葉や淹れ方によって色、香り、味がまったく違って、中国茶の奥深さを知りました!」(緒方さん)

湯で温めておいた蓋碗に茶葉を入れる。いったんふたをし香りを確認してから湯を注いで茶を淹れる
湯で温めておいた蓋碗に茶葉を入れる。いったんふたをし香りを確認してから湯を注いで茶を淹れる
左上から時計回りで龍井茶、茉莉花茶、老白茶、英徳紅茶、普洱茶。乾燥した茶葉の状態でも色や形、大きさに特徴がある
左上から時計回りで龍井茶、茉莉花茶、老白茶、英徳紅茶、普洱茶。乾燥した茶葉の状態でも色や形、大きさに特徴がある
茶杯は、親指と人差し指で縁をはさみ、中指で底を支える。龍が鼎(てい)を守る姿に似ていることから、「三龍護鼎(さんりゅうごてい)」と呼ばれる
茶杯は、親指と人差し指で縁をはさみ、中指で底を支える。龍が鼎(てい)を守る姿に似ていることから、「三龍護鼎(さんりゅうごてい)」と呼ばれる

茶を通して中国の食や文化を知る

飲み比べの後には手作りの点心やお茶請けでもてなしていただきました。
「たとえば、夏至が近づいてくるタイミングは、酸味のあるものを食べると良いとされています。また、この時期は陽の気が強まってくるので、緑茶や菊花茶(きっかちゃ)といったお茶がおすすめです」と語る磯部さん。

サロンドシャンティ 香茶苑では、中国国際茶文化研究会による認定資格、中国茶アドバイザー/インストラクター(中国茶指導老師)の取得を目指した講座もあり、ステップアップも可能です。

一つのお茶にじっくりと静かに向き合い、味わいの変化を楽しむ時間は、普段の生活では体感できないもの。心が癒やされるとともに、食や文化、地域性、歴史なども学べて、生活を豊かにしてくれます。

蓋碗や茶壺で淹れた茶を茶海に移すことで、均一な味わいにしてから茶杯に注ぐ。茶器はすべて使う前に湯で温め、清めてから使う
この日の点心は、帆立と豆苗、春雨が入った饅頭と、蓮の花をかたどった紫色の山芋餅。饅頭は木の葉の形に包まれている
この日の点心は、帆立と豆苗、春雨が入った饅頭と、蓮の花をかたどった紫色の山芋餅。饅頭は木の葉の形に包まれている
茶壺には湯をあふれる直前まで注ぎ、泡立った表面をすり切るようにしてふたをすることで、アクを取る
茶壺には湯をあふれる直前まで注ぎ、泡立った表面をすり切るようにしてふたをすることで、アクを取る
磯部 優子

磯部 優子

いそべ・ゆうこ 中国国際茶文化研究会栄誉会員、中国労働和社会保障省認定高級茶藝師、中国茶葉学会認定評茶員。中国・北京や香港で中国茶を学び、香港では中国茶専門店「茶藝楽園」で日本人を対象にした講座の講師を務める。帰国後、東京・桜新町で「サロンドシャンティ 香茶苑」を主宰。

サロンドシャンティ 香茶苑

サロンドシャンティ 香茶苑

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