
ウチの子もしかしてグレーゾーン?と思ったら……
① 幼稚園や学校の先生に相談してみる
お子さんの発達について不安がある場合、まずは外でのお子さんの様子について、幼稚園や保育園、学校の先生に尋ねてみると良いでしょう。先生方は毎日大勢の子どもを見ています。親の目からは不安なことも、いろんな子どもたちを見ている先生からすれば、全然心配することはないですよという判断になるかもしれません。
発達障害は「眠りが浅い」「じっと座っていられない」というように、1つの症状が当てはまるだけでは診断されません。日常の生活・友達とのコミュニケーション、自宅だけでなく園や学校での様子、学習の様子などを総合的に見て判断します。お子さんが今、何ができて何ができないかを把握することは、その後の具体的な対処方法を見つけるのに役立ちます。
「上の子が同じくらいの年齢のときはできていたのに……」と、家庭内の比較だけで発達の遅れを疑うのではなく、家ではない社会でのお子さんの様子を知り、客観的にお子さんを理解することも重要です。

② 市区町村の福祉課で相談できます
発達障害に関する専門的な施設での支援や医療機関での診察をご希望される方は、お住まいの市区町村の福祉課などで相談することができます。窓口の相談員とお子さんの現状を把握し、必要な支援を検討していくという流れになります。
その他、児童発達支援センターや療育センターなどの専門施設、医療機関へ直接問い合わせをすることもできますが、発達障害の相談件数は年々増えています。予約が取れても3カ月〜半年待ち、空きのあるところは自宅から片道1時間以上もかかるような遠方まで行くしかないなど、申し込みからすぐに相談先へつないでもらうのは難しいことも予想されますので、どうしようかなと考える前に、まずは相談の申し込みをしておくことをお薦めします。
順番がくるまでの間「このまま待っていていいの?」と不安になるかもしれませんが、その間にお子さんの様子をよく観察したり、園や学校での様子を聞いたりして、相談材料を集めておくと、どのようなサポートが必要なのかを検討しやすくなります。焦らず、お子さんと一緒にそのときできることを考えてみましょう。

③ 褒めと遊びで成長をサポート
発達障害は育て方が原因で起こるものではありません。「自分のせいで……」と不安になったり、「他の子はできるのに何でうちの子はできないの……」とイライラしてしまうと、子どもはそんな親の気持ちを敏感に察知します。子どもの一番の願いは親が笑っていてくれること、親の願いも同じですよね。
家族みんなが笑顔で過ごせるように、お互いのハードルを下げてみることも大切です。例えば、お子さんが今までできなかったことができるようになった。それがたった1つであってもそのことをたくさん褒めてあげる。またお子さんがやりたくない、できないことを否定せず「じゃあ競争してみよっか!」など嫌がることも遊びに置き換えて、子どもも親も楽しめる工夫をしてみると良いでしょう。
心の安定は自信や成長につながります。障がいを疑って悲観的になるのではなく、お子さんの目線で楽しく成長できる方法を一緒に探してみる、家族みんなが笑顔になる魔法のテクニックです。

[ POINT❶ 外での様子を知っている人(幼稚園の先生等)に相談してみましょう。]
[ POINT❷ 1つの症状だけで発達障害と思い込まないようにしましょう。]
[ POINT❸ 心の安定=心の成長できることを楽しみながら伸ばす工夫を!]


室伏 佑香
むろふし・ゆうか 小児科専門医・小児神経専門医。専門は小児神経と発達障害。国立成育医療研究センター、東京女子医科大学八千代医療センター、島田療育センターはちおうじでの臨床経験を経て、2024年から名古屋市立大学勤務。1児の子育て中。
